おそうじ本舗への加盟をおすすめしない理由|それでも加盟してよかった元オーナーの本音【2026年追記】
この記事は、おそうじ本舗に加盟して2年目だった2022年2月に書いたものです。その後、僕はフランチャイズを解約して独立し、今は大阪で株式会社リボーンとしてハウスクリーニングとリペアの仕事をしています。2026年に、元オーナーとしての視点で内容を見直しました。
おそうじ本舗に加盟するか迷っている方に向けて、実際に加盟して開業した僕の本音を書きます。
結論:加盟はおすすめしない。でも、僕は加盟してよかった
先に結論を言うと、おそうじ本舗への加盟はおすすめしません。知り合いが考えていたら、やめておいたほうがいいと言います。
一方で、僕自身はおそうじ本舗に加盟してよかったと思っています。矛盾しているようですが、本気でそう思っています。
ただ、「やってよかった」と言えるのは、それなりにうまくいったからです。うまくいくかどうかは、始める前には誰にもわかりません。だからこそ、失敗しても立て直せる範囲で挑戦するべきだと思っています。
おそうじ本舗以外の方法と、しっかり比較検討できていますか?じっくり比べると、加盟しないほうがいいという結論になる人のほうが多いはずです。だからおすすめしません。
おそうじ本舗への加盟をおすすめしない理由
「おすすめしない」という記事はたくさんあるので、ここでは実際に加盟した僕の視点で、具体的な理由を書きます。アンチではなく、始めてよかったと思っている人間の意見として読んでください。
理由1:技術の向き不向きが、加盟前に判断できない
おそうじ本舗は未経験者が多いことをアピールしていますが、未経験でも加盟すれば安心かというと、絶対にそんなことはありません。ハウスクリーニングは技術が大事な仕事なのに、自分に適性があるかを加盟前に判断しにくいのが大きなネックです。
研修で不合格になる人もいる
個人的には、研修そのものはそこまで難しいとは感じませんでした。ただ、これは個人差が大きいところで、実際に研修で不合格になる人もいます。加盟金を払ったあとでそうなる可能性があることは、知っておいたほうがいいです。
実務に入ってから限界が見えることもある
研修を終えて現場に出てから壁にぶつかる人もいます。特に一番人気のエアコンクリーニングは分解作業が多く、得意不得意がはっきり分かれます。掃除というより、電気や機械に強いかどうかが問われる作業です。
結局は職人仕事
大工や左官に向き不向きがあるように、ハウスクリーニングにも向き不向きがあります。しかも技術の習得には時間がかかります。
大事なのは、料金に見合う仕上がりを提供できるかどうかです。それができるようになるまで耐えられる資金があればいいですが、自営業は今日明日を生きていかないといけません。技術的に向いていなかったときに、後戻りしにくいことが大きなリスクです。
理由2:加盟募集の広告は、誤解を生みやすい
広告に嘘があるわけではありません。ただ、誤解を生みやすい表現が多いと感じています。
平均月商は参考程度に
平均と中央値は別物です。店舗ごとの規模も違えば、エリアによってお客様の集まり方もまったく違います。結局一番大切なのは、自分がどれだけお客様を集められるかなので、平均月商はあくまで参考程度にとどめておきましょう。
本部の集客に頼るのは、実質的に下請け
加盟するとき、本部からの紹介案件をかなりあてにしていました。でも開業してみて、集客こそが商売の根っこだと思うようになりました。
本部の集客に頼ると、紹介手数料を払い続けることになります。下請けが悪いわけではありませんが、自分でお客様を集められないと、仕事の量も条件も本部次第になり、独立した意味が薄れてしまいます。起業するなら、集客を人任せにしないことが大切です。これは自戒も込めて。
広告の数字が「量」ばかり
執筆当時の加盟店募集サイトには、紹介案件の件数、全国の平均月商、店舗数、エアコンクリーニングの累計台数といった大きな数字が並んでいました(おそうじ本舗の加盟店募集サイト)。
気になったのは、どれも量や規模の数字で、品質についての数字が一つもないことです。規模の拡大ばかり見ていると、本当に大切なお客様の存在を見失いかねません。広告にも、質より量を重視する体質が表れていると感じました。
理由3:同じお金で、もっと安全に始められる
お金の面で、加盟する場合としない場合を比べてみます。
開業資金
公式サイトでは開業資金は300万円ほどとされていますが、機材の追加購入なども含めると、実際は400万円程度になると思います。
一方で、店舗も在庫もいらないハウスクリーニングは、個人で始めれば100万円ほどあれば道具と安い中古車まで揃えられます。つまり、加盟資金のぶんで、開業費に加えて半年分ほどの運転資金と生活費をまかなえる計算です。小さく始めるなら、加盟しないほうが失敗のリスクは減らせます。
ランニングコスト
毎月かかるのは主にロイヤリティと広告分担金で、諸経費も含めると年間で120万円ほどでした。
おそうじ本舗の看板を使って自分で営業をかけられる人なら、十分回収できる金額です。逆に営業が苦手なら、同じお金を営業代行やホームページの運用に使ったほうが割がいいかもしれません。
とはいえ、ハウスクリーニングの仕事自体は素晴らしい
ここまでデメリットを書いてきましたが、ハウスクリーニングという仕事と業界の将来性は素晴らしいと思っています。
市場が伸びている
くらしのマーケットのようなサービスも広がり、ハウスクリーニングの認知度はかなり高まりました。競合が増えているのは、それだけ需要があるということでもあり、当面の見通しは明るいと思っています。
需要がいたるところにある
きれいにしたいという気持ちは多くの人が持っていて、業界や業種を問わず必要とされる仕事です。誰かの困りごとがそのまま仕事になる可能性があります。
何より、喜んでもらえる
初めて依頼するお客様も多く、不安そうだった方が満足してくれる過程を感じられるのは、大きなやりがいです。お金をいただいたうえに感謝もしてもらえる。サービス業のやりがいを感じやすい仕事だと思います。
一番大切なのは、目的と手段を分けて考えること
最後に決めるのはあなたです。だからこそ、何のために起業するのかはよく考えてみてください。
起業して何がしたいか
僕が加盟したときの目的は、次の3つでした。
- 人生経験を豊かにする
- 将来の挑戦のための資金を作る
- 仕事に時間を使ってレベルアップする
だからこそ、フランチャイズで失敗してもなんとかなると思えました。目的は人それぞれなので、自分の目的をはっきりさせてから臨むことをおすすめします。
情報収集はとことん
目的がはっきりしたら、これ以上出てこないというところまで情報を集めましょう。考えることと調べることはタダです。そのうえで、自分にとっておそうじ本舗が必要かどうかを判断してください。
それでも、僕がおそうじ本舗で起業してよかった理由
大きなお金を動かす経験ができた
開業資金を準備して借り入れをする経験は、加盟せずに手持ちのお金で始めていたら、できなかったと思います。300万円を使って事業を始める経験や、借り入れのプレッシャーは、その後の経営にも生きています。
個人で始めた人との差別化になった
外から見れば、昨日今日始めたのは同じでも、看板があるかないかで、お客様が感じる信頼感や安心感には差が出ます。かけている金額が違うぶん覚悟も違うので、その点でも加盟してよかったと思っています。
その後どうなったか(2026年追記)
この記事を書いたあと、僕はおそうじ本舗との契約を解除しました。出店エリアの選び方を誤ったこと、続けるほどやめにくくなると感じたことが主な理由です。くわしくは下の記事に書いています。
解約後は、個人のお客様中心から法人のお客様中心に切り替え、法人化もしました。やめた後の売上や働き方の変化、やめたほうがいい人とそうでない人の違いは、こちらで書いています。
まとめ
おそうじ本舗への加盟は、技術の向き不向き、広告と実態の違い、開業資金の3つの点からおすすめしません。それでも、ハウスクリーニングという仕事自体は素晴らしいと思っています。
僕にとって加盟してよかったのは、大きなお金を動かす経験ができたことと、個人との差別化になったことの2点です。
目的と手段をはっきりさせて起業し、幸せになれる人が増えたらうれしいです。
おそうじ本舗の加盟検討から開業、やめた後のことまで、これまでの記事はまとめページで一覧にしています。気になるテーマがあれば、あわせて読んでみてください。